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特集 消化器癌の相対非治癒切除
膵癌の相対非治癒切除—成績とその問題点
Relative non-curative resection for the cancer of the pancreas:the results and problems
石田 常之
1
,
山本 正博
1
,
大柳 治正
1
,
斎藤 洋一
1
Tsuneyuki ISHIDA
1
1神戸大学医学部第1外科
pp.1357-1364
発行日 1988年8月20日
Published Date 1988/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210154
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膵癌は消化器癌の中でも最も予後の不良な癌の一つである.その切除率は膵頭部癌で20から40%,膵体尾部癌で20%台とされ,治癒切除率も膵頭部癌で約20%にすぎない.本稿の主題である相対非治癒切除という概念は,膵癌では1985年の取扱い規約の改訂で初めて取り上げられたものであり,したがって,全国集計でも1986年度症例に45例をみるだけである.これらを検討した結果,相対非治癒切除となる膵癌は,T2またはT3の癌でTP,PDのR2の郭清が行われているにもかかわらず,V2またはV3によって相対非治癒と判定されている症例が多いものと推察された.
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