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特集 消化器癌の相対非治癒切除
肝細胞癌の相対非治癒切除—成績とその問題点
Relative non-curative resection for hepatocellular carcinoma:results and its problems
横井 一
1
,
水本 龍二
1
Hajime YOKOI
1
,
Ryuji MIZUMOTO
1
1三重大学医学部第1外科
pp.1325-1330
発行日 1988年8月20日
Published Date 1988/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210150
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肝細胞癌に対する肝切除では相対非治癒切除が全切除例中54.7%と最も多く,累積5年生存率は絶対治癒切除では100%と良好で,相対治癒切除でも50.0%であったのに対し,相対非治癒切除では6.1%と不良であった.相対非治癒切除となった理由はTW(+)のみによるA群22例(42.3%),Hr<HとなったB群20例(38.5%),Stage ⅣのC群10例(19.2%)に分けられた.B群の予後が最も良好で,B群では小肝癌に対する部分切除が圧倒的に多く,A,C群では高度に進展した大型肝癌が多く,門脈侵襲や肝内転移も高率に認められた.相対非治癒切除後3年以上生存例は7例で,うち5例はいずれも再発巣に対するTAEや再切除が有効な症例であった.
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