Japanese
English
特集 消化器癌の相対非治癒切除
胆道癌の相対非治癒切除—成績とその問題点
Relative non-curative operation in cancer of biliary tract
角田 司
1
,
冨岡 勉
1
,
土屋 涼一
1
Tsukasa TSUNODA
1
,
Tsutomu TOMIOKA
1
,
Ryoichi TSUCHIYA
1
1長崎大学医学部第2外科
pp.1341-1346
発行日 1988年8月20日
Published Date 1988/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210152
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過去18年間に当科で経験した胆道癌切除139例の中における相対非治癒例の検討を行った.胆嚢癌では61例中16例,胆管癌では78例中15例が相対非治癒となっていた.いずれも剥離面近くにおける腫瘍細胞の有無により相対非治癒となる例が多かった.相対非治癒切除例の再発形式ではいずれも局所再発が主体であった.相対非治癒と判定する場合,取扱い規約に基づいて病理学的診断を下すが,規約上の問題点や,規約上判定が難しい症例があり,これらの判定に基づく相対非治癒切除の位置づけが難しいものと思われた.また相対非治癒に関する報告は少なく今後検討すべき課題と考えられた.
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