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特集 消化器癌の相対非治癒切除
胸部食道癌の相対非治癒切除—成績とその問題点
Studies on the relative non-curative resection of the cases with throracic esophageal cancer
磯野 可一
1
,
奥山 和明
1
Kaichi ISONO
1
,
Kazuaki OKUYAMA
1
1千葉大学医学部第2外科
pp.1287-1291
発行日 1988年8月20日
Published Date 1988/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210144
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根治度curabilityは,切除度resectabilityと進行度stageによって規定されているものである.食道癌では相対非治癒切除例は,stage ⅢとⅣの症例に該当している.
今日のごとく,RⅢの手術が原則として施行される場合には,相対非治癒切除例は,術者の側で判断されるresectabilityによるものでなく,癌腫自体の遠隔リンパ節転移(n3,n4)によって左右されるものとなっている.
そして,これらn3,n4(+)症例の遠隔成績は,拡大リンパ節郭清を施行したとしても,その予後は十分に期待できない.しかし,n3,n4(+)症例でもRⅡの郭清例よりRⅢの郭清例の方が3年までの生存率においては良好である傾向がうかがえる.
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