Japanese
English
特集 鼠径ヘルニアの診療
乳幼児鼠径ヘルニア
Inguinal hernia in infancy and childhood
北村 享俊
1
,
菅沼 靖
1
,
佐藤 恭信
1
,
宮内 勝敏
1
Takatoshi KITAMURA
1
1東京都立八王子小児病院
pp.1015-1021
発行日 1988年6月20日
Published Date 1988/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210101
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小児の外科症例中最も多い鼠径ヘルニアは,小児外科施設のみならず一般外科施設でも日常診療の対象となっている.手術適応と手術時期の決定に当り,嵌頓と本症の自然治癒を無視できない.今日の小児外科のレベルから乳幼児の鼠径ヘルニアは安全確実に手術できるので,本症と確診されれば手術適応ありとしてよい.一般的には生後3ヵ月以降の予定手術が妥当である.手術術式は本症の病態から考え鼠径管の形成術は不要であり,ヘルニア嚢の十分な高位結紮のみで不足なく,Potts手術が適している.1例の再発をみたが,これは不十分な高位結紮によるものである.術後反対側鼠径ヘルニアの出現はGoldstein test施行により著明に減少した.
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