Japanese
English
臨床報告
急性門脈血栓症の1症例
Acute thromboembolism of portal vein:a case report
村田 宣夫
1
,
杉山 明徳
1
,
小林 国力
1
,
南 智仁
1
,
増子 宣雄
1
,
佐藤 富良
1
,
小野寺 時夫
1
,
矢沢 知海
1
,
水口 国雄
2
Nobuo MURATA
1
1東京都立府中病院外科
2東京都立府中病院病理
pp.1211-1215
発行日 1986年7月20日
Published Date 1986/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209499
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はじめに
門脈完全閉塞が急性に生じた場合,劇的に全身状態の悪化を招き,ショックに陥る1).緊急の救命手段が講じられねばならないが,その診断・治療は極めて困難である.
著者らは扁桃腺炎で感染が始まり,化膿性門脈炎を経て急性門脈閉塞症に至つたと考えられる症例を経験した.本症例で急性門脈閉塞症の促進因子として肝硬変症が認められているが,さらに糖尿病,ヘモクロマトージス等も認められた.症例の大要を記すとともに,最近の諸家の報告を基とした文献的考察を加え報告する.
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