発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006133244
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門脈血栓症(PVT)は,肝移植レシピエントの2~20%に合併し,脳死肝移植の黎明期には移植禁忌と考えられていたが,血栓摘出やジャンピンググラフトなどの工夫により大部分のPVTに対して脳死肝移植は可能となった.しかし,生体肝移植ではドナー肝門脈の問題や,グラフト血管の制限から,とくに広範なPVT症例に関しては,いまだ移植困難な症例が存在するため,今後検討されていくPVT合併症例に対する生体肝移植成績も鑑みて,個々の症例で慎重に適応を判断していく必要があると思われる
©Nankodo Co., Ltd., 2006