Japanese
English
臨床報告
Cantrell症候群の1例
Report of a case of Cantrell syndrome
吉田 節朗
1
,
加藤 哲夫
1
,
蛇口 達造
1
,
半田 真一
1
,
萱場 広之
1
,
小山 研二
1
Setsurō YOSHIDA
1
1秋田大学医学部第1外科
pp.365-368
発行日 1986年3月20日
Published Date 1986/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209280
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はじめに
Cantrell症候群は,1958年Cantrellら1)により報告された胸腹壁形成不全で,臍帯ヘルニア,胸骨下部欠損,横隔膜部分欠損,心膜部分欠損および何らかの心奇形を伴う奇形群である.その後Duhamel2)はCantrell症候群の成立過程に関し,胎生学的解釈を試み,胎生3〜4週頃に腹壁発生の原基として生ずる4枚の皺壁のうち頭側皺壁の形成不全により,これら一連の胸腹部発生異常は説明可能とした.
本症候群は比較的稀であり,1982年の山本3)の集計によると,本邦例は30例に過ぎない.
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