Japanese
English
特集 外科臨床における病態別栄養
小児外科における栄養管理
Nutritional management in pediatric surgery
加藤 哲夫
1
,
蛇口 達造
1
,
小山 研二
1
Tetsuo KATO
1
,
Tatsuzo HEBIGUCHI
1
,
Kenji KOYAMA
1
1秋田大学医学部第1外科
pp.677-683
発行日 1989年5月20日
Published Date 1989/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210360
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小児外科領域で特に成人とは代謝の異なる新生児・乳児の栄養管理について,静脈栄養,経腸栄養に分け概説した.静脈栄養のカテーテル管理はほぼ確立したと考えるが,投与内容の質,量については微量元素やビタミンのみならず三大栄養素でさえ結論がでていないのが現状である.経腸栄養についても同様のことが言えるが,本来の生理的経路を用いるため合併症は遙かに少ない.成人との最大の相違点は,小児故の成長発育と臓器および代謝の未熟性であり,これらを配慮した栄養管理が要求される.静脈栄養では正常の成長発育は期待し難く,また長期に及ぶと致命的な代謝障害や感染症を免れない.静脈栄養適応の厳選はもちろんのこと,静脈栄養を施行する場合には常に経腸栄養へ移行すべく努力が肝要と考える.
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