Japanese
English
特集 がんの集学的治療をどうするか
悪性軟部腫瘍
基調論文
Multidisciplinary treatment for malignant soft tissue tumours
梅田 透
1
,
高田 典彦
1
,
保高 英二
1
,
遠藤 富士乗
2
,
石井 猛
2
Tōru UMEDA
1
1千葉県がんセンター整形外科
2千葉大学医学部整形外科
pp.199-207
発行日 1984年2月20日
Published Date 1984/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208556
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
悪性軟部腫瘍は全悪性腫瘍の0.7%とその発生頻度は少なく1),かつ組織型が多彩でその亜型も多く,病理組織診断の確定が難しいことなどの特徴を有している.さらに四肢のみならず全身にわたり発生するため,日常診療では一般臨床医,他科においても治療されることが多く,しばしば安易な単純切除手術のみが初回手術として行われ,局所再発,遠隔転移をきたし悲惨な結果を招来することもみられる.
一般に悪性軟部腫瘍の予後はその腫瘍の組織学的悪性度のみならず全身的化学療法,放射線療法,とりわけ局所の外科的治療を中心とした初期治療に左右されるといわれているだけに,その診断と治療には十分な知識と経験をもち行わねばならないと考える.以下,自験例を中心に特に四肢発生の悪性軟部腫瘍の診断と治療について述べる.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.