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特集 がんの集学的治療をどうするか
悪性リンパ腫
基調論文
Multidisciplinary treatment for malignant lymphoma
小堀 鷗一郎
1
Ouichiro KOBORI
1
1東京大学医学部第1外科
pp.215-220
発行日 1984年2月20日
Published Date 1984/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208559
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はじめに
悪性リンパ腫はリンパ節原発と考えられるものとリンパ節以外の臓器が原発巣と考えられる節外性悪性リンパ腫とに分類しうる.いうまでもなく個々の症例についてこの2型を明確に区別することは容易でない場合も多く,また節外性悪性リンンパ腫として発症した症例がその経過中に全身性のリンパ節性進展を示すことも稀でない.従つて悪性リンパ腫における節外性の頻度についての諸家の報告は10%〜48%とまちまちであり1-4),また最近のNCIの総計5,6)のように両者を区別することなく論じている報告もしばしばみうけるのが現状である.
しかしながら一方,節外性悪性リンパ腫にはリンパ節原発のものとは異なる生物学的性格がみとめられることも指摘されており7),またわれわれ外科医が扱う症例はほとんどが節外性悪性リンパ腫にかぎられるところからここでは節外性悪性リンパ腫症例(以後単に悪性リンパ腫と記す),とくに消化管原発症例についていくつかの問題点を明らかにしたい.
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