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特集 鼠径・大腿ヘルニアの話題
小児鼠径ヘルニア
手術の適期
Inguinal hernia in infancy and childhood:Timing for the operation
堀 隆
1
Takashi HORI
1
1日本赤十字社医療センター小児外科
pp.983-985
発行日 1983年7月20日
Published Date 1983/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208372
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はじめに
今日のように小児外科が発達する以前おいては,小児鼠径ヘルニアの手術は1歳未満は行わないのが原則であつた.しかし実際に嵌頓を起こして問題になるのは1歳未満がほとんどで,小児手術,小児麻酔の普及,欧米での成績に刺激されて手術年齢は下り,ついに発見し次第手術するといわれるようになつた.そして小児科から1ヵ月前後の幼若例もどんどん小児外科に送られて来るようになつたのであるが,生後1〜2ヵ月(3ヵ月未満)の手術は,それ以上の月齢のものに比べて格段に難しいと感じさせられる.最近では小児病院の専門家の中からも3,4ヵ月までなるべく待つという意見も聞かれる.一つの反省期に入つているとも考えられる.このような情勢の中で,自例をもとに,手術の適期についてわれわれの考えをのべてみたい.
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