Japanese
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臨床研究
食道癌・胃癌患者における腹腔動脈近傍のリンパ節転移超音波診断
Ultrasonic detection of the metastasized lymph nodes surrounding the celiac axis in the esophageal cancer and the gastric cancer
吉中 平次
1
,
西 満正
1
,
黒島 一直
1
,
田辺 元
1
,
馬場 政道
1
,
加治佐 隆
1
Heiji YOSHINAKA
1
1鹿児島大学医学部第1外科
pp.135-143
発行日 1983年1月20日
Published Date 1983/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208228
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はじめに
癌の外科治療において重要な課題の1つは,術前に癌の進展状況をいかに正確に把握するかということである.術式の選択,approachの方法,郭清範囲,根治術の可否,合併療法が必要か否かなど,多くの問題が"癌のひろがり"によつてきまる.
一方,エレクトロニクスの進歩とともに.CTをはじめとする画像診断技術の発達は著しく,これらの癌進展術前予知への応用とその意義は近年注目されるところである.超音波検査法も,実時間表示の電子スキャン装置の普及などによつて,その診断領域が消化器系の疾患においても肝・胆・膵疾患のみならず胃腸管の癌診断にも拡大され,腫瘍自体の検出のほか周囲臓器への浸潤,肝転移,リンパ節転移など,とくに胃腸管壁外の進展波及に関する情報を無侵襲で得られることでその意義が報告されている.
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