特集 術後1週間の患者管理
痔瘻手術
隅越 幸男
1
1社会保険中央総合病院大腸肛門病センター
pp.653-656
発行日 1981年4月20日
Published Date 1981/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207683
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痔瘻の手術には,そのタイプによつて種々の方法があるが,以前と異なり,肛門括約筋温存ないし保護手術を行なうようになつてから,肛門に加える侵襲は極力少なく,肛門につくる創面はなるべく小さくする方向に向つている.そして原則は開放創であるから,術後の疼痛,糞便の汚染などに関する配慮は次第に少なくなつてきている.
術後もつとも大切なことは,患者に痛みを与えないこと,排便,排尿を楽にさせること,食事にはあまり気をくばる必要がないこと,手術創を常にドレナージの良い形に保つこと,そして創面の清潔をはかるため,毎日入浴,坐浴をさせること.このようにしていれば,痔瘻の手術創は4〜8週,長くても12週もすればきれいに治癒するものである.
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