肛門疾患治療の裏技、秘伝、奥義
痔瘻 再発複雑痔瘻の治療
佐原 力三郎
1
1社会保険中央総合病院 大腸肛門病センター
キーワード:
Crohn病
,
再発
,
触診
,
人工肛門造設術
,
痔瘻
,
Seton法(直腸瘻)
Keyword:
Crohn Disease
,
Palpation
,
Rectal Fistula
,
Recurrence
pp.966-971
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011328981
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再発複雑痔瘻の肛門は、もともとの複雑痔瘻の変化と前回手術の手術瘢痕としての変化が併存するため、再発原因の把握は決して簡単でない。理学的診断だけでなく補助診断により状態を十分把握し、手術にあたっては肛門機能温存と根治性のため肛門括約筋への侵襲がどの程度まで許容されるのかを熟知していることが肝要である。手術術式は再開通瘻管の開放術が中心となる。長期間かけたtight seton法や一次的人工肛門造設を考慮する場合もある。痔瘻癌の存在も忘れてはならない。
©Nankodo Co., Ltd., 2011