わが教室自慢の手術器具・15
肝内結石截石器具
日笠 頼則
1
1京都大学医学部第2外科
pp.234-235
発行日 1981年2月20日
Published Date 1981/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207610
- 有料閲覧
- 文献概要
肝内結石症は,現在のところその成因が解明されておらず,また治療法も確立されていないといつても過言ではなく,その治療に困難を感ずることがしばしばである.肝内に充満するような胆石を術中に全て摘出することは不可能に近く,この問題に対して各施設より種々の手術術式が報告されている.われわれは,この肝内結石症に対して,術中の截石は1時間以内に止め,肝管空腸吻合(端側)術兼外瘻術を行ない,この外瘻孔を利用して術後に截石する方針をとつており,肝切除等の侵襲を加えることはできるだけ避けている.このわれわれの方法によれば,肝内胆管に狭窄を持ち,その末梢が拡張した型の肝内結石症に対しても,容易に截石が行ないうる.その方法とわれわれが使用している器具及び考案した器具を説明する.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.