Japanese
English
外科医の工夫
屈曲可能な截石鉗子による遺残胆石の治療
Lithotripsy of residual stones with flexible forceps for removal of retained common bile duct stones
長田 栄一
1
,
酒井 克治
1
,
木下 博明
1
,
広橋 一裕
1
,
街 保敏
1
,
久保 正二
1
,
鄭 徳豪
1
,
岩佐 隆太郎
1
Eiichi NAGATA
1
1大阪市立大学医学部第2外科
pp.1699-1703
発行日 1987年10月20日
Published Date 1987/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209847
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はじめに
胆石症術後における遺残結石は検査法の進歩により減少したとはいえ,現在でも胆道外科にたずさわる外科医にとつて苦慮する問題といえよう,この遺残結石に対して胆道鏡を用いた治療法が現在では主流となつているが,胆道鏡内を通過しうる鉗子は小型であり,把持力が比較的弱いため大きな結石の摘出は困難である.それ故に最近では超音波1)や電気水圧衝撃波2)等の砕石機械を利用する方法も開発されつつあるが,これらにもいくつかの問題点が指摘されている.
そこで著者らは,T—チューブ等により形成された瘻を利用し,新しい鉗子による砕石や截石術を試み,全例に重篤な合併症を起こすことなく,結石の除去に成功したので,その鉗子の紹介と手技の有用性について報告する.
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