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特集 痛み
前側索切截について
QUESTIONS AND DISCUSSIONS TO THE REPORT BY PROF. KURU
都留 美都雄
1
Mitsuo Tsuru
1
1北海道大学医学部精神科脳神経外科
1Dept. of Psychiatry and Neurosurgery, Hokkaido University, School of Medicine
pp.96-98
発行日 1962年2月1日
Published Date 1962/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201194
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都留 久留先生の30年にわたる,非常にりつぱなお話を承り感激しています。私が追加討論するというのは,適任でないと思うのですが,会長が私を指名になつたのは,全く臨床的な立場から,話しをすすめるようにという希望だと聞いていますので,敢てそういうような立場でいろいろと御質問したいと思います。
それで問題をコードトミーの方に限つていきたいと思うのですが,私が今まで行つてきたのは,おもに頸髄の上の部分,あるいは胸髄の大体上の2番目附近のコードトミーで,実際には例数も少ない。特に疼痛に対するコードトミーは比較的少なく,ときどきPutnamの手術を行つていて,それに関連して,疼痛,あるいは知覚痲痺というようなことを研索してきたのです。そういう点から,久留教授の講演を伺つて,私がおもに行つていた方法は,KahnないしはWhiteが行つているような方法を真似して行つていた点が実際には多く,頸髄の上部で大体歯状靱帯を目標にして真つ直ぐ入れて,前方大体前根の出る部分を越えて行うのですが大体において,劔状突起以下の疼痛に対しては,かなり効果があるように考えています。今の講演にあつたように,できるならば少ない切開を与えて,しかも,非常によい効果を上げるのが,臨床家としても大事なことではないかと思います。従つて,歯状靱帯を目標にして行う場合に,どういうふうに切つたならばよいか,特に後ろの方を切つた方がいいということですが,どの程度にまで後ろを切つたならば,いわゆるピラミーデンバーン(錐体路)を破壊することなく,しかも所期の目的を達するかということを,まず第1に伺いたい。
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