Japanese
English
脳外科
簡便なThird Ventriculographyの試み
Third ventriculography:A simple and useful diagnostic method
佐藤 修
1
,
関野 宏明
1
,
真柳 佳昭
1
,
佐野 圭司
1
Osamu SATO
1
1東京大学医学部脳神経外科
pp.1615-1619
発行日 1971年10月20日
Published Date 1971/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205457
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いとぐち
定位脳手術で,targetを決定する指標となるのは,レントゲン写真側面像で,前交連と後交連を結んだ線,すなわち,AC-PC lineである.したがつて,前交連,後交連の正確な位置を決定することは,定位脳手術にとつて不可欠である.そのためには,レントゲン撮影側面像で,前交連,後交連を同時に造影する必要がある.従来,第三脳室の造影には,気脳撮影または気脳室撮影によつていたが,満足すべき第三脳室の造影が得られぬことが多かつた.その原因は,somersaulting chairを使用しないと,第三脳室に選択的にairを集めることが困難で,第三脳室の充影が不十分であつたり,あるいはまた,airが多すぎると,側脳室の陰影と重複し,正確な前交連,後交連の位置を決定することが困難であつたためである.そこで,直接,第三脳室内に少量のairを注入することができれば,側脳室の陰影と重複することがなく,しかも,第三脳室を選択的に造影することができ,必ずしも,陽性造影剤によるventricu—lography3)によらなくともよいであろうと思いついた.
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