Japanese
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特集 輸液の臨床
外科領域における水分・電解質補給の問題点
Administration of water and electrolytes in surgery
綿貫 喆
1
Tetsu WATANUKI
1
1東京慈恵会医科大学第一外科
pp.1631-1637
発行日 1970年11月20日
Published Date 1970/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205241
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はじめに
近年外科領域においては実にめざましい発展進歩がなされたが,この発展の原因のうち第1にあけるべきものは,手術侵襲にたいする考え方,その基礎的研究の発展,さらにそれにたいする治療法の進歩であろう.侵襲ならびにそれにたいする生体反応の研究は,古くChaude Bernardの内部環境milieu intérieurの概念に始まるが,いわゆる侵襲学は各方面で発展し,homeostasis(Ca-nnon)やalarm reaction(Selye)を初めとして,あるいは自律神経系あるいは内分泌系との関係が深く探求され,次第に生体反応の各方面のつつこんだ詳細な研究に発展してきた.これらの研究結果がもととなつて,手術前後の治療方法がとみに進歩して外科領域の発展に大いに貢献してきた.手術を中心とした水分および電解質の補給方法の進歩もその分野の大きな1つの部分である.
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