Japanese
English
論説
外科的内分泌疾患—ことに診断面における内科からの関与
Surgical endocrine disorders:medical contribution in the diagnosis
橘 敏也
1
Toshiya TACHIBANA
1
1聖路加国際病院内科
pp.1381-1390
発行日 1969年10月20日
Published Date 1969/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204960
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Ⅰ.内分泌腺疾患治療における内科,外科の分担
内分泌腺疾患において,内科,外科の分担を区別することはとりわけ困難である.確かに原則的には,外科疾患と見做される内分泌腺疾患は多い.たとえば,本態性アルドステロン症,褐色細胞腫,原発性副甲状腺機能亢進症などである.しかしこれらとても病悩期間が長いと,手術に耐えない病態に陥つていることが少なくないし,また手術が根本的治療にならないものもある.そうなればその取り扱いは主として内科の分担となる.
また治療法の進歩ことに薬物学の進歩により,従来外科疾患とされてきた内分泌腺疾患の中から次第に内科の手に移り今日では,原則的には内科的疾患と見做されるようになつたものも少なくない.甲状腺炎,Basedow病などはその代表である.
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