阪大・阿部内科 研修医のためのWard Conference・3
肝不全—ことにその成因と治療をめぐって
阿部 裕
1
,
金丸 昭久
1
,
鎌田 武信
1
,
岡本 祐三
1
,
三木 謙
1
1阪大第1内科
pp.324-328
発行日 1969年3月10日
Published Date 1969/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202596
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知見不十分な肝性昏睡
阿部 肝疾患の病態生理が近年多くの研究の累積によってかなり解明されてきた.肝炎慢性化の機序に自己免疫の関与が考えられるようになったのはその一例である.しかし肝性昏睡に関してはなお十分な知見が得られておらず,患者の予後と直接関連するだけに,臨床的にはきわめて重大な問題である.今日はこの肝性昏睡についての従来の知見をまとめるとともに,治療についてもその問題点を考えてみたい.まず主治医より症例を呈示してもらおう.
金丸(主治医)
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