Japanese
English
論説
各種疾患に対する超音波診断の現況
Our experiences in ultrasonic diagnosis of various diseases
高橋 勇
1
,
高田 貞夫
1
,
伊藤 久寿
1
,
実藤 哲
1
,
戸叶 正俶
1
,
井上 善弘
1
,
岩淵 正之
1
,
林 和雄
1
Isamu TAKAHASHI
1
1東京医科歯科大学第一外科
pp.543-552
発行日 1969年4月20日
Published Date 1969/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204834
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はじめに
最近の医用エレクトロニクス(ME)の発達は目ざましく,これらを応用して開拓されつつある新しい分野は多く、とくに診断領域におけるMEの恩恵はきわめて高く評価されてきた.
近年,生体の新しい映像法として超音波検査が,各種疾患の臨床に応用されて急速に発展したが,超音波検査の臨床応用については,1942年,Dussik K. T.が透過法による実験から脳内疾患の診断の可能性を指摘し,1951年,Wild J. J.が超音波反射法によって脳腫瘍診断の臨床応用に成功している.現在では甲状腺疾患,乳腺疾患,心疾患,肝疾患,胆道疾患,腹部腫瘤の各種疾患,さらに,眼科,産婦人科,泌尿器利などあらゆる領域における診断へと拡大されている.とくに,わがくににおける超音波診断は,1953年,菊池,田中,和賀井,内田らによつて頭皮上から脳内疾患の反射波描出の成果に端を発し,近々10数年にして,広い領域にわたって非常に高い水準に達するに至った.
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