Japanese
English
論説
小児縦隔腫瘍の特徴と診断について
Mediastinal tumors in infancy and childhood; Report of 12 cases and review of the literature from 1956 to 1965 in japan
志村 秀彦
1
,
馬渡 康郎
1
,
古賀 明俊
1
Hidehiko SHIMURA
1
1九州大学医学部第1外科教室
pp.229-238
発行日 1967年2月20日
Published Date 1967/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204233
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はじめに
小児の縦隔腫瘍は比較的稀な疾患に属するが,最近学校検診の普及と共に増加の傾向にある.特に重要なことは症状が軽度なこと,およびしばしば咳,胸痛などの胸部の症状を伴うことから見逃されたり,時には肺結核,肺門浸潤などと診断され,誤つた治療をうけていることもある.多くの場合,放置されると巨大発育をきたし,その後の手術を困難とし,あるいはたとえ良性腫瘍でも,悪性変化をする傾向が強いので,可及的早期に発見し,早期に摘出することが望ましい.われわれは最近,10年間(1956年〜1965年)に集計しえた本邦報告例154例および教室における12例の経験より,小児期縦隔腫瘍の特徴についてのべたい.
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