今月の主題 内科医のためのCT
胸部CT
縦隔腫瘍
成松 明子
1
,
野口 靖志
1
,
結城 朋子
1
1埼玉県済生会栗橋病院放射線科
pp.1810-1812
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906559
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●胸部単純X線撮影による縦隔腫瘍の診断は,病変の局在診断にとどまる.
●CTでは,まず嚢胞性腫瘤と充実性腫瘤とを鑑別する.前者は単純CTで水に近いCT値を示すが,例外として気管支原性嚢胞がある.後者の場合には,腫瘍の形態や内部構造,周囲への浸潤の有無により,良・悪性の鑑別はある程度可能である.
●単純CTで,脂肪による低吸収域を含む腫瘤には,奇形腫や脂肪腫などがあり,また,石灰化巣のうち歯牙は奇形腫に特徴的である.
●悪性腫瘍間の鑑別はCTのみでは困難なことが多く,MRIやCTガイド針生検などが必要となることもある.
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