Japanese
English
特集 麻酔
人工蘇生法
Artificial resuscitation
織畑 秀夫
1
,
岩淵 汲
2
Hideo ORIHATA
1
,
Kumi IWABUTI
2
1東京女子医科大学外科
2東京女子医科大学麻酔科
1Tokyo Women's Medical College Surgical Department
2Tokyo Women's Medical College Anaesthetic Department
pp.1055-1063
発行日 1962年10月20日
Published Date 1962/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202984
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いとぐち
人工蘇生法には人工呼吸と心臓マッサージが含まれる.この両者は生命の急激な危険を示す吸呼停止あるいは心搏動停止を再び元の元気な状態に戻す最も大切な方法である.
一般に急激な呼吸障害は動脈血中の酸素含量を減少せしめ,炭酸ガス量を増加せしめ,いわゆる低酸素症(Anoxia,Hypoxia)および過炭酸ガス症(Hypercapnia)の状態をつくる.初期にはこのさい,心搏動数の増加および血圧上昇によつて重要臓器へ酸素供給を十分にしようとする調節力が働くが,やがて心臓の仕事量が供給される酸素量では不足になり,心搏動が弱くなり,血圧は下降し,各種の調節がくずれ,脳機能も低下し,意識喪失ないし痙攣などの変化をきたし,遂に呼吸停止,心搏動停止にと移行するのである.
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