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綜説
外科領域に於ける生体内総塩基の変動に関する研究—第2報 臨床並に実験的研究
Studies on the Variations of total base of body fluid in surgical field: II.Clinical and Experimental Studies
內田 善敬
1
Yoshinori UTIDA
1
1東京大学医学部附属病院分院外科
1Department of Surgery, Branch Hospital of Tokyo University
pp.495-508
発行日 1958年6月20日
Published Date 1958/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202193
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緒 言
外科領域に於ける生体内電解質の変動に関しては近年,数多くの業績1)−20)が報告されているが,外科的侵襲前,中,後の刻々の詳細な変動を連続的に追求したものは見当らないし,それらの様相をひつくるめて簡便迅速に理解さす総塩基の変動に就いての詳細な報告は勿論見られない.又,酸塩基平衡に関しても血清重炭酸塩を直接測定する事による同様な変動の詳細な報告は見られない.
第一報23)に述べた如く,血清総塩基は水分,電解質代謝の指標として重要なものであり,血清重炭酸塩は酸塩基平衡状態を知る上に必須ものであるから,術前状態の改善,麻酔及び手術の管理,術後の治療を行うに当り,両者の刻々の変動を知る事は適切な治療対策を立てる上に必須である。
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