Japanese
English
症例
骨盤切除の1例
One operated case of hindquater-amputation Nishiwaki city Hospital Hyogo-Ken
西岡 久典
1
,
橫山 元成
1
,
土屋 和道
1
Hisanori NISHIOKA
1
,
Motoshige YOKOYAMA
1
,
Kazumichi TSUTIYA
1
1市立西脇病院
1Nishiwaki city Hospital
pp.668-670
発行日 1957年8月20日
Published Date 1957/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202035
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緒言
骨盤切除術(hindquater-amputation又はinterinnomino-abdominal operation又はHemipelvectomy)はBillroth(1891)が初めて之を行つたが術後数時間にしてショック死を遂げ,Girad(1895)が最初に成功したものでAriel(1949)によれば158例が蒐集されているに過ぎない.しかし最近に於ては麻酔及び化学療法の発達,ショックに就いての諸問題が解明されるにつれて骨盤切除の問題も種々論義され,特に大腿及び骨盤の悪性腫瘍に対して従来の姑息的療法より飛躍した根治的療法として認識されて来た様である.しかし本邦に於ては未だこの分野に於ける報告は少く僅か桑原,福江,片岡,柏木の諸氏による十数例が挙げられるに過ぎない.
勿論之を行うにしてもまだ相当の危険率もあり又適応の如何,手術そのものゝ残酷性等種々の躊躇すべき点が残されているが,我々は適応と考えられる骨盤肉腫に骨盤切除術を行い良好な成果を得たので茲に報告する.
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