Japanese
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臨床経験
骨盤巨大骨腫瘍切除後の広範骨欠損に対して骨盤同種骨による再建術を行った1例
Reconstruction Using Pelvic Allograft for Extensive Bone Defect after Huge Pelvic Tumor Excision
下崎 英二
1
,
松田 正樹
1
,
土屋 弘行
1
,
北岡 克彦
1
,
小林 尚史
1
,
富田 勝郎
1
,
樋口 雅章
2
Eiji Shimozaki
1
1金沢大学医学部整形外科
2富山県立中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Kanazawa University
キーワード:
骨盤腫瘍
,
pelvic tumor
,
同種骨
,
allograft
,
再建術
,
reconstruction
Keyword:
骨盤腫瘍
,
pelvic tumor
,
同種骨
,
allograft
,
再建術
,
reconstruction
pp.587-591
発行日 1994年5月25日
Published Date 1994/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901368
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抄録:骨盤部における広範な骨欠損に対する再建術には苦慮することが多い.今回,我々は骨盤軟骨肉腫切除後に生じた骨盤部の広範骨欠損に対してオートクレーブ片側骨盤同種骨による再建術を行ったので報告する,症例は52歳,男性,左腸骨及び大腿骨近位より発生した巨大な二次性軟骨肉種例である.腫瘍切除後の骨欠損に対し,骨盤はオートクレーブ同種骨,大腿骨近位はオートクレーブ自家骨で再建し,股関節にはlong-stemed hip prosthesisを用いて人工関節とした.術後12カ月でオートクレーブ同種骨と母床骨の骨癒合を認め,術後20カ月の現在,疼痛もなく1本杖歩行を行っている.短期の経過ではあるが,オートクレーブ同種骨を用いた広範囲骨盤欠損の再建は,人工骨盤や制御型人工関節といった人工物のみによる再建よりも構築学的,機能的な面から優れた方法であると考えられた.
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