Japanese
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特集 整形外科特集号
足関節固定手術の改善のために
To Improve Flxing Operation of Ankle-Joint
宮城 成圭
1
,
矢野 禎二
1
,
田中 淸一
1
Seikei MIYAGI
1
,
Teiji YANO
1
,
Seiichi TANAKA
1
1久留米大学整形外科教室
pp.783-792
発行日 1954年11月20日
Published Date 1954/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201538
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いとぐち
私がこゝに言う足関節固定手術とは足関節の一部又は全部を癒合せしめる関節癒着術,足関節運動の一部を制限する制動術及び両者を合併した手術方法を指して居る.関節癒着術はWienの外科医Albert(1878)が急性灰白髄炎後遺症(以下単にPolioと略す)の膝関節に支持性獲得の目的を以て手術したのを嚆矢とし,足関節に対してはvon Lesser(1879),Samter(1895).Kirmisson等に溯る.又制動術は反脹膝に対してWollenberg(1912)が,足関節に対してはToupet(1920)が始めて試みたがPutti(1922)によつて命名せられたものである.其の後之等の手術は非常に多数の学者によつて試みられ,各種原因による麻痺足に支持性を与える永続性,確実な方法として広く利用せられるに至つた.一方足麻痺を起す原因はPolioを最多として極めて多く,又麻痺に附随して起る変形も多種多様であり,其の程度も又千差万別である.その上に足関節は上下踝関節,Chopart関節等多くの構成要素をもつているので手術方式は多様である.個々の手術々式に関しては古くはWeilの総説を始めとし,神中先生の手術書,Campbell,Lange,Steuidler等,何れの整形外科手術書にも多くの紙面をさいて詳述されており,而も尚お新術式の提唱が其の跡を絶たない現状である.
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