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特集 整形外科特集号
骨関節結核の関節切除術の成績
Resultat der Gelenkresektion bei Gelenktuber-kulose
片山 良亮
1
,
大矢 莞爾
1
,
伊東 秦也
1
,
前田 正彥
1
,
沢田 フサ
1
,
宗像 朝雄
1
,
相沢 千代
1
Yoshisuke KATAYAMA
1
1慈大整形外科教室
1Department of Orthopedic Surgery, Tokyo Jikei-kai medical college
pp.775-781
発行日 1954年11月20日
Published Date 1954/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407201537
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緒言
抗結核化学療法は骨関節結核の治療に,大きな進歩をもたらした.然し抗結核化学療法のみによる治療では左程の効果を望み得ないもので,之に従来の整形外科的保存的療法や観血的手術を併用した際にのみ極めて優秀な成績を期待する事が出来る.吾々は嘗つて抗結核化学療法と保存的療法の併用は,初期並に急性期には効果の大なる事を報告したが,今回は陳旧慢性例に対する観血的手術と化学療法の併用に就いて述ぶ.
骨関節結核の観血的手術と化学療法の併用に就いては,1946年頃よりMorgan&Bosworth或はBrock等が冷膿瘍に対するSMと切開の併用法を発表し,Smith&I-Sen Yu は観血的療法とSM併用に依る瘻孔の治癒促進に希望を抱かせた.また片山は1949年混合感染を起せる瘻孔に,Pc療法を施す事により,瘻孔の閉鎖を促進し得ることを述べ,次でPcの応用下に瘻孔や膿瘍の剔出術が,之等の治療に或る程度有効に働く事を説いたが,(第22回日本整形外科学会総会宿題報告)更にSM其他の抗結核化学療法剤の発見されるや,同じく膿瘍や瘻孔の剔出術に応用した.(詳細は拙著「結核の化学療法」並に「骨関節結核に対する観血的手術並に骨欠損の補填と人工骨頭の応用経験:医学XIV. No.3」を参照され度い)
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