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原子爆彈災害調査報告書の刊行に就て
日本學術會議原子爆彈災害調査報告書刊行委員會
pp.541
発行日 1951年11月20日
Published Date 1951/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407200930
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昭和20年8月6日広島市に原子爆彈の第1彈が投ぜられ,越えて8月9日長崎市にその第2彈が落されてから,我邦各方面の機関は時を移さず,その全力を挙げて災害の救護と調査とにあたつたが,当時の文部省学術研究会議はその災害を綜合的に調査するために,直ちに原子爆彈災害調査研究特別委員会を組織発足せしめ,我邦学者の総力を挙げて災害の眞相を明らかにすることゝなつた.
時恰も終戰時前後の混乱期に当り,調査研究の作業は甚しく困難を極めたが,各研究員はあらゆる惡條件を克服して鋭意調査研究に從い着々として多大の成果を收めた.その間,不幸にして京都大学眞下俊一及び杉山繁輝教授以下殉職死亡者12名を出したことに対しては衷心衷悼の意を禁じ得ない.
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