Japanese
English
臨床報告
高CEA血症精査中に発見されたRET遺伝子変異家族性甲状腺髄様癌の1例
A case of familial medullary thyroid carcinoma with mutation of the RET proto-oncogene discovered during an investigation for elevated serum CEA
御供 真吾
1
,
佐瀬 正博
1
,
玉澤 佳之
1
,
加藤 久仁之
1
,
藤澤 健太郎
1
,
若林 剛
2
Shingo MITOMO
1
1八戸赤十字病院外科
2岩手医科大学外科学講座
キーワード:
家族性甲状腺髄様癌
,
RET遺伝子変異
,
CEA
Keyword:
家族性甲状腺髄様癌
,
RET遺伝子変異
,
CEA
pp.102-106
発行日 2014年1月20日
Published Date 2014/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104917
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要旨
症例は77歳,女性.当院糖尿病代謝内科へ入院中に高CEA血症を認め,CTにて甲状腺腫瘍が指摘され,当科へ紹介された.超音波検査で甲状腺両葉に腫瘍性病変を認め,穿刺吸引細胞診の結果は甲状腺髄様癌の疑いであった.血液検査にてCEA,カルシトニンはともに異常高値で,PET/CTでは甲状腺両葉と右内深頸リンパ節に集積を認めるのみであった.RET遺伝子検査を施行しexon15(codon891)の変異を認めた.家族性甲状腺髄様癌の診断にて甲状腺全摘,D3bリンパ節郭清を施行した.家族性甲状腺髄様癌は遺伝性疾患であることから,本人,家族へ十分に説明したうえで検査,加療を進めることが重要であると考えられた.
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