Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下直腸切断術後に腸間膜欠損部に生じた内ヘルニアによる絞扼性イレウスの1例
A case of the strangulated ileus due to an internal hernia into the mesenteric defect after laparoscopic abdominoperineal resection
明石 諭
1
,
山田 行重
1
,
杉森 志穂
1
,
北野 睦子
1
,
吉川 高志
1
Satoru AKASHI
1
1国保中央病院外科
キーワード:
腹腔鏡下直腸切断術
,
内ヘルニア
,
絞扼性イレウス
,
腸間膜欠損
Keyword:
腹腔鏡下直腸切断術
,
内ヘルニア
,
絞扼性イレウス
,
腸間膜欠損
pp.1233-1236
発行日 2013年10月20日
Published Date 2013/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104760
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要旨
症例は81歳,女性.直腸癌にて腹腔鏡下直腸切断術を施行した.上直腸動脈根部切離時に,下腸間膜動脈左側の腸間膜に欠損を生じた.人工肛門を腹腔内経路で挙上後,腹腔内を観察すると欠損部に小腸が入り込んでおり,これを戻しておいた.術後3か月に絞扼性イレウスにて手術を施行したところ,小腸がこの腸間膜欠損部に陥入して壊死に陥っていた.腹腔鏡下大腸切除時には腸間膜欠損部は後腹膜と接するため腸管が入り込むことは少ないといわれている.自験例では人工肛門を腹腔内経路で挙上したことで欠損部が開存したままとなり,内ヘルニアから絞扼性イレウスを発症しており,後腹膜経路で腸管挙上していればこれを防ぎえたと思われた.
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