Japanese
English
臨床報告
イレウスを繰り返した横行結腸間膜裂孔ヘルニアの1例
A case of a transmesocolonic hiatal hernia in the mesentery of the transverse colon with repeated ileus
山村 明寛
1
,
小野 文徳
1
,
平賀 雅樹
1
,
大村 範幸
1
,
佐藤 学
1
,
小野地 章一
1
Akihiro YAMAMURA
1
1仙北組合総合病院外科
キーワード:
横行結腸間膜裂孔ヘルニア
,
内ヘルニア
,
絞扼性イレウス
Keyword:
横行結腸間膜裂孔ヘルニア
,
内ヘルニア
,
絞扼性イレウス
pp.362-366
発行日 2013年3月20日
Published Date 2013/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104508
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要旨
患者は85歳,女性.過去2か月以内に3回,内ヘルニアによるイレウスの診断で入院したが,保存的に改善して外来で経過観察となっていた.2011年12月に急激に腹痛が出現し,当科を受診した.腹部CTで内ヘルニアによる絞扼性イレウスの診断となり,緊急手術を行った.トライツ靱帯直上の横行結腸間膜に2cm大の欠損を認め,空腸が約15cmにわたって盲囊内に嵌入し,その口側の腸管が異常屈曲でうっ血像を呈していた.用手的整復で改善し,ヘルニア門を縫合閉鎖して手術を終了した.術後経過は良好であった.横行結腸間膜裂孔ヘルニアは診断に苦慮することが多いが,術前画像および術中の注意深い観察が診断に有用と考えられた.
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