Japanese
English
臨床報告
経皮的ラジオ波焼灼療法後に発症した遅発性横隔膜ヘルニア嵌頓の1例
A case of tardive incarcerated diaphragmatic hernia after percutaneous radiofrequency ablation for hepatocellular carcinoma
田尻 裕匡
1
,
杉町 圭史
1
,
金城 直
1
,
池部 正彦
1
,
山下 尚毅
2
,
東 秀史
1
Keishi SUGIMACHI
1
1製鉄記念八幡病院外科
2製鉄記念八幡病院消化器科
キーワード:
肝細胞癌
,
ラジオ波焼灼術
,
横隔膜ヘルニア
,
腹腔鏡
Keyword:
肝細胞癌
,
ラジオ波焼灼術
,
横隔膜ヘルニア
,
腹腔鏡
pp.1307-1311
発行日 2012年10月20日
Published Date 2012/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104268
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
患者は66歳,男性.アルコール性肝硬変があり,2002年に肝細胞癌(HCC)に対しS2に経皮的エタノール局注療法,ラジオ波焼灼療法(RFA)を施行した.2004年にHCC再発(S7)に対して右肋間よりRFAを行った.2011年3月に嘔気・嘔吐と持続する右上腹部痛で救急搬送され,腹部CTで結腸の右胸腔内への逸脱を認め,横隔膜ヘルニア嵌頓と診断した.小開胸併用腹腔鏡下に修復術を行い,術中所見では右横隔膜に約5cmの筋膜欠損部を認め,大網および横行結腸が脱出し嵌頓していた.術後経過は良好で術後12日目に退院した.RFA後の上腹部痛症例では遅発性合併症である横隔膜ヘルニア嵌頓を鑑別する必要があり,本症と診断した際には早急な外科的治療を選択すべきである.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.