Japanese
English
臨床報告
胃の嵌頓・壊死をきたした横隔膜ヘルニアの1症例
A case of diaphragmatic herniation with gastric incarceration and necrosis
仁科 卓也
1
,
池田 宏国
1
,
池谷 七海
1
,
沖田 充司
1
,
佃 和憲
1
,
横山 伸二
1
Takuya NISHINA
1
1岡山市立市民病院外科
キーワード:
横隔膜ヘルニア
,
医原性
,
胃穿孔
Keyword:
横隔膜ヘルニア
,
医原性
,
胃穿孔
pp.1247-1250
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407213868
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要旨
成人の横隔膜ヘルニアは報告例が少ない.今回われわれは,脾摘後に発症した横隔膜ヘルニアに胃が嵌頓・壊死をきたした1例を経験したので報告する.症例は82歳,男性.4年前に脾摘術の既往あり.突然の意識障害により救急搬送された.CTでは胃の大部分が胸腔内に嵌入しており,横隔膜ヘルニアに胃が嵌頓したと考え緊急手術を行った.手術では左横隔膜中央に8×5 cm大のヘルニア門を認めた.胃が胸腔内に嵌頓して壊死と穿孔をきたし,胸腔内には食物残渣を認めた.胃全摘,胸腔・腹腔ドレナージ,腸瘻造設術を施行した.横隔膜ヘルニアは時として重篤な病態となることがあるため,発見時点での予防的手術が必要であると考えられた.
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