Japanese
English
臨床報告
大腸癌術後機能的端々吻合部の便塊貯留が通過障害の原因となった1例
A case of obstraction caused by accumulation of feces at the site of a functional end-to-end anastomosis after an operation for colon cancer
川口 孝二
1
,
平塚 孝宏
1
,
泉 公一
1
,
荒巻 政憲
1
Koji KAWAGUCHI
1
1臼杵市医師会立コスモス病院外科
キーワード:
機能的端々吻合
,
自動縫合器
,
大腸癌手術
Keyword:
機能的端々吻合
,
自動縫合器
,
大腸癌手術
pp.1202-1204
発行日 2012年9月20日
Published Date 2012/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104233
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要旨
症例は57歳,女性.腹痛・便秘を主訴に当科を受診し入院となった.約2年前に他院でS状結腸癌に対して腹腔鏡補助下S状結腸切除術(T1N0P0M0 Stage Ⅰ)が施行され,再建は自動縫合器を用いた機能的端々吻合が行われていた.入院時腹部CT検査にてS状結腸癌術後吻合部に大きな便塊貯留を認め,これが通過障害の原因と考えられたために,入院8日後に開腹術を行った.開腹したところ,吻合部は囊状に拡張し内部に便塊が嵌頓していた.吻合部を含めた腸管切除を行い,手縫いによる端々吻合を行った.術後経過は良好で,術後14日目に退院した.本症例のような合併症は極めて稀であるが,左側結腸吻合においては起こりうる合併症と考え対処する必要があると考えられた.
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