Japanese
English
臨床報告
門脈と下大静脈間の肝門部に再発した卵巣顆粒膜細胞腫の1例
A recurrent granulosa cell tumor of the ovary at the hepatic hilus between the portal vein and the inferior caval vein:a case report
小島 正之
1
,
杉浦 芳章
1
,
首村 智久
1
,
似鳥 修弘
1
,
別宮 好文
1
,
北島 政樹
1
Masayuki KOJIMA
1
1国際医療福祉大学三田病院外科・消化器センター
キーワード:
顆粒膜細胞腫
,
再発
Keyword:
顆粒膜細胞腫
,
再発
pp.1197-1201
発行日 2012年9月20日
Published Date 2012/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104232
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要旨
症例は60歳,女性.2005年,左卵巣腫瘍の破裂で両側付属器・子宮全摘術を施行し,卵巣顆粒細胞腫と診断した.2008年,骨盤腔内に再発を認め,腹腔内腫瘍摘出を施行した.さらに,2010年に肝門部に下大静脈を背側に,門脈を腹側に圧排した80mm大の腫瘤を認めた.腫瘍の内腔は,囊胞成分と充実性成分の混在を認めた.以上より顆粒膜細胞腫の再々発と診断し,肝外側区域・尾状葉尾側切除で腫瘍を摘出した.病理所見では成人型顆粒膜細胞腫の転移と診断した.本邦報告例22例を検討すると,平均年齢59歳,初発から再発までの平均期間は14年で,腫瘍が破裂した7例はすべて播種性に再発を認めた.卵巣顆粒膜細胞腫は初発時より長期間の観察が必要だと考えられた.
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