Japanese
English
臨床報告
鼠径ヘルニアの手術を契機に発見された腹膜偽粘液腫の1例
A case of pseudomyxomaperitonei incidentally discovered during an inguinalhernioplasty
久保 直樹
1
,
中山 中
1
,
竹内 信道
1
,
辻本 和雄
1
,
伊藤 憲雄
1
Naoki KUBO
1
1伊那中央病院外科
キーワード:
腹膜偽粘液腫
,
鼠径ヘルニア
,
虫垂粘液性囊胞腺腫
Keyword:
腹膜偽粘液腫
,
鼠径ヘルニア
,
虫垂粘液性囊胞腺腫
pp.571-574
発行日 2012年4月20日
Published Date 2012/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104047
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要旨
症例は42歳の男性.2008年8月頃より左鼠径部腫脹を自覚していた.同年10月に左鼠径ヘルニアの診断でヘルニア根治術を施行したところ,ヘルニア囊にゼリー様の粘液に富む物質を認めた.手術後にCTなどの精査を施行したところ,腹腔内に多数の囊胞性腫瘤を認め,腹膜偽粘液腫と診断した.12月に虫垂切除術および大網切除術を行い,粘液物質を可及的に除去してから腹腔内を洗浄した.病理組織学的には虫垂の粘液性囊胞腺腫であった.鼠径ヘルニアのヘルニア内容に粘液が貯留していたことで発見された腹膜偽粘液腫は稀であり,文献的考察を加え報告する.
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