Japanese
English
臨床報告
S-1/シスプラチン療法で組織学的complete responseとなった胃癌術後肝転移の1例
Histological complete response in a case of liver metastasis after an operation for gastric cancer treated with combined S-1/CDDP chemotherapy
丸森 健司
1
,
岡﨑 雅也
1
,
今村 史人
1
,
間瀬 憲多朗
1
,
堀口 尚
2
,
津嶋 秀史
3
,
村上 雅彦
4
Takeshi MARUMORI
1
1日立製作所ひたちなか総合病院外科
2日立製作所ひたちなか総合病院病理
3日下部病院外科
4昭和大学医学部消化器・一般外科
キーワード:
胃癌肝転移切除例
,
組織学的CR
,
S-1/CDDP療法
Keyword:
胃癌肝転移切除例
,
組織学的CR
,
S-1/CDDP療法
pp.575-578
発行日 2012年4月20日
Published Date 2012/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407104048
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨
症例は55歳,男性.胃噴門部付近のU領域の全周性3型胃癌に対し胃全摘術(D2+#16a1),脾摘術を施行した(fStage Ⅲa).術後ドキシフルリジンを投与していたが,1年後の腹部CTで肝左葉外側区域に約4cm大の転移巣を認め,S-1/シスプラチン療法を開始した.肝転移巣は著明な縮小傾向を示し,4クール終了したところで画像上転移巣はほとんど消失し,partial response(PR)と診断された.PET,CTなどで腹膜,肺,リンパ節など他部位への転移がないことを確認した後,肝外側区域切除を施行した.病理組織学的検査で切除肝に癌細胞は認められず,組織学的効果判定Grade 3と診断された.今回われわれは,胃癌術後肝転移に対し化学療法後に組織学的complete response(CR)が得られた1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.