Japanese
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特集 進歩する癌転移診断―外科臨床はどう変わるのか
〔原発巣別〕
乳癌
Clinical relevance of micrometastases in lymph nodes,blood,and bone marrow for breast cancer patients
井本 滋
1
Shigeru IMOTO
1
1杏林大学医学部外科
pp.1312-1316
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103743
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【ポイント】
◆浸潤性乳癌は早期の段階からリンパ節に微小転移,骨髄に播種性腫瘍細胞(DTC),末梢血に循環腫瘍細胞(CTC)が同定されるが,その生物学的特性について不明な点が多い.
◆センチネルリンパ節生検によって同定された微小転移〔isolated tumor cells(ITC)とmicrometastases(MIC)〕は予後不良因子であるが,補助療法によって微小転移症例の予後の改善が報告された.
◆DTCあるいはCTCは予後不良因子である.転移性乳癌における薬物療法に伴うCTCの変動は効果予測因子として報告された.今後,臨床試験に連動したトランスレーショナル研究が必要であり,DTCとCTCの診断とその結果に基づく治療選択は現時点で推奨されない.
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