Japanese
English
臨床報告
無症状で発見された巨大総胆管結石症の1例
A case of giant common bile duct stone diagnosed without any symptoms
家出 清継
1
,
太平 周作
1
,
鈴木 秀昭
1
,
林 英司
1
,
坂野 比呂志
1
,
久保田 仁
1
Kiyotsugu IEDE
1
1半田市立半田病院外科
キーワード:
巨大総胆管結石
,
肝管結石
,
膵胆管合流異常
Keyword:
巨大総胆管結石
,
肝管結石
,
膵胆管合流異常
pp.1270-1273
発行日 2011年9月20日
Published Date 2011/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103731
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要旨
患者は58歳,女性.知的障害のため施設に入所中であった.2009年1月の健康診断の採血で肝機能異常を指摘された.精査のため腹部超音波と腹部CTを行ったところ,肝内胆管の著しい拡張と左右肝管から総胆管に及ぶ10.2×8.7cmの巨大結石を認め,総胆管径は最大で9.9cmであった.しかし,自覚症状を認めず,腹部理学所見も異常を認めなかった.来院時の血液検査では肝胆道系酵素は正常値であった.ERCPで総胆管から左右肝管にかけて巨大透亮像を認めたが,膵胆管合流異常は認めなかった.巨大総胆管結石症の診断で総胆管切石,胆管切除,肝管-空腸吻合術を施行した.結石はビリルビン結石で,切除胆管の病理検査では悪性所見は認めなかった.自覚所見,他覚所見に乏しい,これほど巨大な総胆管結石の報告は検索しえた限りではみられなかった.
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