Japanese
English
臨床報告
胃癌を合併したdiffuse cystic malformationの1例
A case of gastric cancer with diffuse cystic malformation
山崎 祐樹
1
,
尾山 勝信
1
,
木下 淳
1
,
伏田 幸夫
1
,
藤村 隆
1
,
太田 哲生
1
Yuki YAMASAKI
1
1金沢大学消化器・乳腺・移植再生外科
キーワード:
胃癌
,
びまん性囊胞性形成異常
,
異所性囊胞
,
胃粘膜下異所腺
,
diffuse cystic malformation
Keyword:
胃癌
,
びまん性囊胞性形成異常
,
異所性囊胞
,
胃粘膜下異所腺
,
diffuse cystic malformation
pp.1119-1122
発行日 2011年8月20日
Published Date 2011/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103689
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要旨
Diffuse cystic malformation(DCM)は粘膜下層に多発性の囊胞を形成する比較的稀な疾患である.今回われわれは,胃癌を合併したDCMの1例を経験したので報告する.症例は67歳,女性.64歳時に子宮体癌の既往がある.心窩部不快感を主訴に前医を受診し,体下部後壁の潰瘍瘢痕様病変からの生検で低分化腺癌と診断された.穹窿部から体下部にかけ全周性に境界不明瞭な浮腫状隆起を認め,CTで脾門部に転移リンパ節を疑わせる腫瘤を指摘された.リンパ節転移を伴う4型胃癌を疑い,胃全摘術を施行した.病理検査の結果,壁肥厚部に一致し囊胞状拡張した異所性腺腔がみられ,体下部小彎に2cm大の低分化腺癌が認められた.転移が疑われた腫瘤は子宮体癌の腹膜播種巣であった.
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