Japanese
English
臨床報告
肝細胞癌副腎転移による後腹膜出血の1例
A case report of retroperitoneal hemorrhage caused by adrenal metastasis of hepatocellular carcinoma
竹谷 園生
1
,
北川 真吾
1
,
長嶋 和郎
2
,
秦 史壯
3
Sonofu TAKETANI
1
1札幌東徳洲会病院外科
2札幌東徳洲会病院病理部
3札幌道都病院外科
キーワード:
後腹膜出血
,
肝細胞癌
,
副腎腫瘍
Keyword:
後腹膜出血
,
肝細胞癌
,
副腎腫瘍
pp.1123-1125
発行日 2011年8月20日
Published Date 2011/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103690
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要旨
症例は61歳,男性.他院で肝細胞癌と診断され加療中であったが,激しい右背部痛にて当院に救急搬送された.CTで右後腹膜に造影剤の流出を伴う血腫を認めた.緊急手術を施行したところ右副腎腫瘍からの出血を認め,これを切除した.手術所見と病理所見より肝細胞癌の副腎転移と診断した.肝細胞癌の副腎転移は稀ではないが,転移巣より出血をきたすことは少ない.また,肝細胞癌の肝外転移は予後不良であるが,副腎単独転移症例は治癒切除により平均生存期間が延長するとの報告がある.本症例では出血と疼痛の制御のため緊急手術を施行した.その結果,治癒切除が可能であったので,文献的考察を交え報告する.
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