Japanese
English
臨床報告
急性膵炎で発症した膵管内乳頭粘液性腫瘍の1例
A case of intraductal papillary mucinous neoplasm discovered due to acute pancreatitis
坂井 昇道
1
,
帆足 孝彦
1
,
丸川 太郎
2
,
田中 善壽
3
,
木村 雄二
3
,
柴田 信博
4
Nobuhiro SHIBATA
1
1野崎徳洲会病院外科
2野崎徳洲会病院放射線科
3野崎徳洲会病院病理科
4野崎徳洲会病院大腸肛門病センター
キーワード:
急性膵炎
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍
Keyword:
急性膵炎
,
膵管内乳頭粘液性腫瘍
pp.1115-1118
発行日 2011年8月20日
Published Date 2011/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103688
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要旨
症例は66歳の男性で,急性膵炎(軽症型)を発症した.急性膵炎重症度診断時の腹部造影MDCT検査で,膵頭部の囊胞性病変を指摘された.膵炎消退後,MRCP検査にて主膵管の限局性拡張を伴う混合型IPMNと診断され,膵液洗浄細胞診でIPMNが強く疑われたが,悪性所見はなかった.膵炎の既往と画像・膵液細胞診による診断から手術適応と判断し,リンパ節郭清を伴わない膵頭十二指腸切除術を行った.術後20か月の現在,再発なく社会復帰している.膵管内乳頭粘液性腫瘍に起因する急性膵炎の報告は最近増加しているとはいえ,わが国での詳細な報告は少なく,いまだ稀な症例と考え報告した.
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