Japanese
English
臨床報告
特発性横行結腸間膜血腫の1例
A case of spontaneous mesenteric transverse-colon hematoma
大楽 耕司
1
,
上田 晃志郎
1
,
藤岡 顕太郎
1
Koji DAIRAKU
1
1山陽小野田市民病院外科
キーワード:
腸間膜血腫
,
横行結腸
,
特発性
Keyword:
腸間膜血腫
,
横行結腸
,
特発性
pp.99-102
発行日 2011年1月20日
Published Date 2011/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103395
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要旨
患者は62歳,男性.腹痛と発熱を主訴に受診した.血液検査で炎症所見を認め,腹部CT検査では膵尾部と左腎の間に10cm大の腫瘤を認めた.腹部MRI検査も施行したが,原因は特定できなかった.腹痛や炎症所見を認めていたため,原因検索を兼ねて手術を施行した.腫瘤は横行結腸間膜に認め,横行結腸および膵尾部に癒着していた.原因不明であったため,横行結腸および膵尾部を含めて腫瘤を摘出した.摘出標本では腫瘤内腔に血腫が貯留し,病理学的所見では内腔に明らかな上皮はなく,血管病変や腫瘍病変も認めなかった.腹部外傷,血液疾患,抗凝固薬内服の既往はなく,特発性腸間膜血腫と診断した.現在まで再発を認めていない.
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