Japanese
English
臨床報告
左骨盤内腫瘤として発見され腹腔鏡下回盲部切除術を施行した虫垂粘液囊胞腺腫による腸重積症の1例
A case of mucinous appendiceal cystadenoma with intussusception treated by laparoscopic ileocecal resection
馬場 慎司
1
,
王子 裕東
1
,
松原 進
1
,
清水 正樹
1
,
玉木 一路
1
,
寺本 睦
1
Shinji BABA
1
1新河端病院消化管センター
キーワード:
虫垂粘液囊胞腺腫
,
腸重積症
,
腹腔鏡下手術
Keyword:
虫垂粘液囊胞腺腫
,
腸重積症
,
腹腔鏡下手術
pp.93-97
発行日 2011年1月20日
Published Date 2011/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103393
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要旨
患者は38歳,女性.臍周囲の間欠痛を伴った下痢,嘔吐で当院を受診した.受診前の3か月で7kgの体重減少があった.腹部超音波および単純CT検査で左骨盤内に腸重積像を認めた.ガストログラフィンで注腸造影を行いつつ用手的整復を行った.整復の2日後に行った大腸内視鏡検査で盲腸に径5cmの粘膜下腫瘍を認めた.虫垂粘液囊腫の診断で,整復後27日目に腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.摘出標本では虫垂は棍棒状に腫大しており,盲腸底部にわずかに重積していた.病理組織検査では虫垂粘膜に乳頭状異型上皮を認め,虫垂粘液囊胞腺腫と診断された.虫垂粘液囊胞腺腫による腸重積症は非常に稀であり,整復後に腹腔鏡下手術を施行した1例を経験したので報告する.
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