Japanese
English
臨床報告
魚骨による横行結腸穿通の1例
A case of transverse colon penetration by a fishbone
金丸 理人
1
,
小泉 大
1
,
森 和亮
1
,
関口 忠司
1
Rihito KANAMARU
1
1南那須地区広域行政事務組合立那須南病院外科
キーワード:
魚骨
,
消化管穿孔・穿通
,
横行結腸
Keyword:
魚骨
,
消化管穿孔・穿通
,
横行結腸
pp.677-680
発行日 2011年5月20日
Published Date 2011/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103564
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要旨
患者は71歳,女性.2009年8月に,3日前からの食欲低下および下腹部痛で当院を紹介され受診した.腹部CTでfree airは認めず,胃の大彎側に,内部に線状高濃度陰影を伴う腫瘤を認めた.腹膜炎および腹腔内膿瘍と診断し,緊急手術を施行した.開腹所見で,横行結腸中央の胃結腸間膜部に限局した腫瘤状の膿瘍を認めた.腫瘤,横行結腸間膜,胃結腸間膜を一塊として横行結腸部分切除術を施行した.標本に割を入れると膿瘍腔内に魚骨を認め,魚骨による横行結腸穿通および腸間膜膿瘍と診断した.経過は良好で,第12病日に退院した.異物による消化管穿孔・穿通の原因としては魚骨,義歯,爪楊枝などが知られている.わが国における魚骨による穿孔・穿通症例の文献的考察を加え報告する.
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