Japanese
English
臨床報告
ヘルニア囊内に膀胱破裂をきたした腹壁瘢痕ヘルニアの1例
Bladder rupture in incisional abdominal hernia:a case report
濵田 貴幸
1,2
,
菅原 由至
1
,
武藤 毅
1
,
沖田 光昭
1
,
向井 憲重
1
Takayuki HAMADA
1,2
1公立みつぎ総合病院外科
2平戸市民病院外科
キーワード:
膀胱破裂
,
腹壁瘢痕ヘルニア
Keyword:
膀胱破裂
,
腹壁瘢痕ヘルニア
pp.1461-1463
発行日 2010年10月20日
Published Date 2010/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103236
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要旨:症例は74歳,女性.腹壁瘢痕ヘルニア部の鶏卵大の膨隆と圧痛,発赤にて当科を受診した.発熱,腹部膨満なく,圧痛は膨隆部に限局していた.血液生化学検査で軽度の炎症所見と低栄養を,腹部CTにて下腹部皮下から膀胱前面に位置する腹壁瘢痕ヘルニア囊内にガスを含む液体貯留を認めた.腹壁瘢痕ヘルニア囊内への限局性膿瘍形成の術前診断にて緊急手術を施行した.ヘルニア囊内への膀胱破裂を認め,破裂部を利用して膀胱瘻を造設した.膀胱過膨張と繰り返すヘルニア囊内への膀胱脱出による慢性的な血流障害,組織変性が破裂発症に関与したと推察する.
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